ピッチで指示を待ち続けていたら、試合には負けてしまう(byオシム)

「ピッチで指示を待ち続けていたら、試合には負けてしまう」  

これは、元日本代表監督のイビチャ・オシム氏の名言です。オシム監督が伝えたかったのは、試合中にただ指示を待つだけではなく、自分で判断し、積極的にプレーすることの重要性、特に動き出しのタイミングとアングルの選択は、サッカーにおいて大きな差を生む要素です。金曜日の桜川校では、動き出しのタイミングとアングルを考え主体的に動くことをテーマに行いました。

1、動き出しのタイミングが試合を決める

試合中の動き出しは、どれだけ早く判断できるかが勝負を分ける要因の一つです。動き出しが遅いと、ボールを受けられず、相手にボールを奪われてしまう可能性が高まります。逆に、早すぎる動き出しもオフサイドになるリスクを伴い、無駄な動きとなってしまうこともあります。

では、正しいタイミングで動き出すためには何が必要なのでしょうか?  

一つは「先を読む力」です。相手の動き、ボールの流れ、味方のポジションを瞬時に判断し、どこにスペースが生まれるのかを予測することが求められます。試合中に「今だ!」という瞬間に、ボールをもらう準備を整えていなければなりません。こうしたタイミングの判断が、得点機会を作り出す要素になります。

また、オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない状態)での動きも重要です。常に相手の裏やスペースを狙い、適切なタイミングで動き出すことで、味方からのパスを受けやすくなり、相手にとっては非常に対応しにくい選手となります。

2、アングルの選択がパスを活かす

動き出しのタイミングと同じくらい重要なのが「アングルの選択」です。パスを受ける際の体の向きや走る角度が適切であれば、その後のプレーがスムーズになります。アングルを工夫することで、相手ディフェンダーとの間に生まれるスペースやプレッシャーを減らし、次のプレーに繋げることが容易になります。

例えば、相手ディフェンダーが背後にいるときに、ボールを受ける前に少し横へ動いてアングルを変えると、相手のプレッシャーを逃れることができます。また、ゴールに向かう際には、ゴールに対して正面で受けるよりも、少し角度をつけた動き出しをすることで、ボールを受けた後にシュートやパスへの選択肢が増えます。

3、オシムの教え – 自分で考える力を養う

イビチャ・オシムが「ピッチで指示を待つな」と言った背景には、サッカー選手として自分自身で考え、判断し、行動することの重要性を強調しているのです。監督やコーチはあくまで外からのサポートであり、ピッチに立っているのは選手自身です。試合の中では、瞬時の判断が求められる場面が多々あり、その場で監督からの指示を待っていては間に合いません。

選手は自分のポジションや役割を理解しつつも、状況に応じて柔軟に対応する力が必要です。そのためには、試合中に「この場面ではどのタイミングで動くべきか?」「どの角度でボールを受ければ次のプレーがしやすいか?」といった自らの判断力が不可欠です。

オシムの教えは、すべてのサッカー選手にとって重要なメッセージです。自分で考えて動く力が身につけば、ピッチ上でのプレーがより自由で、効果的になります。指示を待つだけの選手ではなく、自ら考え、次のプレーを予測して動く選手になりましょう。

「動き出しのタイミング」と「アングルの選択」は、サッカーにおける最も重要なスキルの一つです。そして、それを最大限に発揮するためには、自分自身で考えて行動する力が求められます。イビチャ・オシムの「指示を待ち続けるな」という言葉を胸に、選手は常に自分で判断し、正しいタイミングで動き出し、効果的なアングルを選んでプレーすることが試合を勝利に導く鍵となるのです。

また次回も

Vamos!!!!!

Y.S.S.桜川校サッカースクール