サッカーは教えられるよりも気づく方が圧倒的に成長が早いスポーツです。これは教育心理学者・ジェローム・ブルーナーの「発見学習理論」と深く関係しています。
ブルーナーはこう考えました。「子どもは環境の中で自ら発見するとき、最も深く学ぶ」つまり、与えられた答えを反射的に実行するよりも、
環境の刺激から自分で試し、失敗し、修正するプロセスが、思考と技術を本当に自分のものにするのです。
■ 指示より環境のデザインが選手を育てる
サッカー育成でよくあるのが、「ここに動きなさい」「こうやって突破しなさい」といった正解の指示を先に与える指導。
もちろん必要な場面はありますが、ブルーナーの観点では、これは学習の幅を狭めてしまうことがあります。子どもたちが 主体的に判断し、自分で試行錯誤する時間 が極端に減るからです。
ではどうすればいいのか?
答えは、環境そのものに気づきを引き出す仕掛けを入れること。
・1対1の角度を変える
・コート幅を狭くして判断スピードを上げる
・縦パスが通りやすい配置にして「刺すパスの判断」を引き出す
・敵と味方の距離を調整して「視野の確保」を促す
このように 環境が問いを投げかける状態をつくると、子どもは自然と自分の頭で考え始めます。
■ 「自由な状況設定」が思考と行動を爆発的に伸ばす
・「サポートの距離は自由。ただし数的優位は常に作る」
ブルーナーの発見学習では、自由度の高い状況 が学習を最大化するとされています。サッカーでは、たとえばこんな状況です。
・「どう突破してもOK」
・「ゴール前での最適解は自分で決める」
・「ファーストタッチの置き所は自分で選ぶ」
ここでは「正しい型」の前に、なぜそれを選んだか?という思考プロセス が重視されます。
すると何が起きるか?
・判断のスピードが上がる
・創造性が育つ
・選択肢が増える
・問題解決力がつく
・自分の武器を発見し始める
まさに自走できる選手へと変わっていくのです。
