最近のトレーニングでは、ドリブルで「相手の逆を取る」ことをテーマにしています。
右へ行くと見せて左へ。縦へ行くと見せて中へ。
ただフェイントの形を覚えるのではなく、相手の重心や身体の向き、反応を観ながら、「相手をこちらへ動かして、逆へ進む」という狙いを持つことを大切にしています。
そこで選手たちに問いかけたいのが、
「今のプレーは、自分が考えていたことと一致していた?」
ということです。
例えば、「相手を右へ動かして左へ突破しよう」と考えてプレーした。しかし、相手を動かすことができずボールを奪われた。
結果だけを見れば失敗です。
でも、この失敗には大きな価値があります。
なぜなら、自分の思考と実際のプレーとの間にあるズレを見つけられるからです。
身体の向きが足りなかったのか。
目線でもっと相手を誘う必要があったのか。
仕掛ける距離が遠かったのか。
相手の重心が動く前に切り返してしまったのか。
原因が分かれば、次のプレーで修正できます。
反対に、何も考えず相手へ突っ込み、偶然抜けたとしても、「なぜ抜けたのか」が分からなければ再現性は高まりません。
育成年代では、成功したか失敗したかという結果だけでプレーを評価しないことも大切だと思っています。
観る。
考える。
狙いを持つ。
実行する。
ズレを感じる。
そして修正する。
この繰り返しが、「認知・判断・実行」の質を少しずつ高めていきます。
考えて失敗したプレーには、次につながる材料があります。
だからこそ、何も考えずに成功するより、狙いを持ってチャレンジして失敗する方がいい時もある。
「なぜ、そうしたのか」を自分の言葉で説明できる選手へ。
相手の逆を取るトレーニングを通して育てたいのは、ドリブルの技術だけではなく、考えてプレーする習慣です。