2026年ワールドカップで準優勝したアルゼンチン。その選手たちの多くが、幼少期に経験しているのが「バビーフットボール(Baby Fútbol)」です。
バビーフットボールは、小さなコートで行われるフットサルに近い育成文化です。しかし、その特徴は「狭いスペース」というより、「ほとんどスペースがない」ことにあります。
だからこそ、選手たちは自然と考えるようになります。
ボールをどこに置けば奪われないのか。
相手の重心はどちらにあるのか。
いつ運び、いつ止め、いつパスを出すのか。
限られた時間と空間の中で、技術だけでなく、認知・判断・個人戦術が磨かれていくのです。
以前、アルゼンチン人の指導者と育成について話をする機会がありました。その時に印象的だったのが、「サッカーのすべてはバビーフットボールで学ぶ」という言葉です。
ドリブル、パス、ボールキープ、駆け引き、身体の使い方、そして相手との1対1。サッカーに必要な個人戦術の土台は、この環境の中で身についていくという考え方でした。
私たちのスクールでも、あえて狭い局面をつくるトレーニングを数多く取り入れています。スペースがあるからプレーできるのではなく、スペースがない中で工夫できる選手こそ、本当に試合で力を発揮できるからです。
世界トップレベルの選手たちが育った環境には、必ず理由があります。
狭いからこそ考える。
狭いからこそ技術が磨かれる。
アルゼンチンの育成文化には、ジュニア年代の成長につながるヒントが数多く詰まっていると感じます。
